別の記事でルイ・ヴィトンの製造番号(シリアル)から偽造業者との戦いの歴史をご紹介しました。<詳しくはこちら>
今回は2020年ごろから製造番号の代わりに本格導入されたICチップについてお話しさせていただきます。
もともとルイ・ヴィトンはその高い技術と価値ゆえに、常に偽造品との戦いを強いられてきました。創業者ルイ・ヴィトン自身も、この問題に頭を悩ませ、様々な対策を講じてきました。
今回、ルイ・ヴィトンが導入したICチップ(RFID)システムは、ルイ・ヴィトン正規店でのみチップの中に書き込まれた情報を読み取ることができ、メゾンで作られた証となります。
また、正規店以外ではスマホアプリ「NFC Tools」などを利用することで、ICチップが有るかどうかだけ確認できます。
ICチップ(RFID)は一見偽造品対策の切り札として成立しているように見えますが、現実はより複雑な様相を呈しています。
ICチップ導入の時系列
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2018年頃:製造番号とICチップが併存する製品が確認され始める
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2020年:本格的なICチップ導入が開始
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2023年時点:一部のモデルではまだ旧来の製造番号制度が継続
新たな問題の発生
最も憂慮すべき事態として、上質なブランド品を手軽に購入できる中古市場で2024年秋には、ICチップを搭載した偽造品が出現し始めたことです。この状況は、以下のような新たな課題を生み出しています。
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正規店以外では、ICチップの「有無」しか確認できない
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偽造業者が技術的な対応を進化させている
このことから製造番号だけではなく、製品の上質なつくりを確認し、ブランドロゴをはじめとした真贋ポイントを複数見ることで、偽造品を見分けなければいけません。
私たちルイ・ヴィトンの愛好者の真贋力が試されてきています。
まとめ
ICチップの導入は、確かに革新的な対策でしたが、完全な解決策とはなっていません…むしろ、中古市場では新たな課題が生まれ、真贋判定の複雑さが増している状況です。
また、シャネル・フェンディ・グッチなど他のブランドでも同じようにICチップ(RFID)を随時導入していますので、今後も引き続き、市場の動向と新たな対策の展開を注視していく必要があると私たちは考えています。